風景と一体化する開放的なアートギャラリー

那須野が原ハーモニーホールは、音楽ホール、演劇ホール、アートギャラリーという３つの部門から成る総合文化センターです。全体は、主要なアプローチである水のプロムナードをはさんで、矩形の音楽ホールおよび卵形の演劇ホールで構成されたホール棟と、アートギャラリー、交流ホール、カフェ・レストラン、管理・共用ゾーンのあるアートギャラリー棟に分かれています。
F.A.D.Sは、このうちアートギャラリー棟を担当しました。（セルスペース・アーキテクツに協力）（DETAILS-2へ続く）

アートギャラリー部分は、外部に面した壁面の全てと屋根の一部がガラスで覆われており、半戸外のような極めて明るい展示空間となっています。床面には、約２m間隔で可動の展示壁面を支持するためのアンカーが埋め込まれており、通常の絵画による展示の他、インスタレーションやパフォーマンスといった現代美術の様々な試みに対応できるように、高い天井高とフレキシビリティに富んだ空間をつくり出しました。
また、建築の威圧感を極力抑え風景と一体化させるために、アートギャラリー棟の１階部分は、芝生の丘で包み込まれています。